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10年目の理学療法士による考えや日頃の気づきなど

【読書記録】日本再興戦略 落合陽一

少し前に読んだ本ですが,めっちゃおすすめの本です.

 今の日本の置かれている状況を解説しながら,どのように取り組んでいくことで今後の日本にとって良い影響を与えるか理解できる本です.

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 

 まだ読んだことのない方は絶対に読んだ方がいい本ですので是非一度手に取ってみてください.

 

 

 

日本再興戦略 メモ 

日本を再興するため、世界を理解するために重要なのは「意識改革」です。集団に対する処方箋としての教育とテクノロジー、それを通貫するビジョンが必要なの

 

我々の教育は、人に言われたことをやるのに特化していて、新しいことを始めるのには特化していないから

 

高度経済成長の正体とは、「均一な教育」「住宅ローン」「マスメディアによる消費者購買行動」の3点セットだと僕は考えています。つまり、国民に均一な教育を与えた上で、住宅ローンにより家計のお金の自由を奪い、マスメディア による世論操作 を行い、新しい需要を喚起していくという戦略

変わり続けることを変えず、作り続けることをやめないこと

 

「誰々の職業がAIに奪われる」なんて話題ばかりがメディアに出てきます。これからの本質的な問題は、「我々はコミュニティをどう変えたら、次の産業革命を乗り越えられるか」ということなのに、「どの職業が食いっぱぐれるのか」という議論ばかりをしているのです。そうした「AI脅威論」は、西洋の個人主義の文脈において出てくるものですから、本来の日本人がそうした問いに振り回される必要はありません。これから日本が東洋的な感覚を土台にしてテクノロジーを生かしていくためにも、まずは西洋的個人を超越しなければならないのです。一人がひとつの天職によって生きる世界観に我々はもともと住んでいませんでした。百姓 とは100の生業を持ちうる職業のこと

 

今の近代社会を成り立たせる全ての公教育とはほぼ洗脳に近いものですが、我々は中途半端に個人、自由、平等、人権といった西洋的な理念を押し付けられた結果、個人のビジョンがぼやけてしまいました。今の教育は、「やりがいややりたいことがない」という自己否定意識を持った歪んだ人間を生み出してしまいます。要は、欲しいものをちゃんと選ぶとか、自発的に何か行動するということを練習しないし、それをガマンするように指導するのに、好きなものを見つけることが重要だと言い続けるのは大きな自己矛盾を生み出しうる欠陥であり、自己選択に意味がなく、不安感が募る社会にしてしまっているのです

 

多くの人は、普通こそが天地神明の理だと思っていて、全てのことを「普通」で片づけます。しかし実際には、普通が一番だと思っているのが、一番の間違いなのです。普通は多くの場合、最適解ではなく、変化の多いときには、足かせになるのです

 

今の日本人は、お金を過度に気にするあまり、大きな自己矛盾を抱えています。今の日本が持っている「内なる拝金主義」は大きな問題です。ここから抜け出さない限り、士農工商などの「価値を中心としたパラダイム」には戻れません。今のままでは、士農工商の逆の商工農士になってしまいます。「商」なんて、本質価値を生み出していないと思ったほうがいいのです

 

夢物語に感じる程度にビジョンを大きく持ち、そして、実際に手を動かすのが、テクノロジーを用いた再興戦略には肝要なこと

 

今のうちから、人口減少・高齢化社会に対応した社会に移行できれば、日本は世界より 20 年先に行けます。そして、その仕組みを世界中に輸出することができます。つまり、日本はほかの国より、 20 年助走が早くなるということなのです

 

読者のみなさんにあらためて言いたいのは「ポジションを取れ。とにかくやってみろ」ということです。ポジションを取って、手を動かすことによって、人生の時間に対するコミットが異常に高くなっていきます

 

ポジションを取るのは決して難しいことではありません。結婚することも、子どもを持つことも、転職することも、投資をすることも、勉強することも、すべてポジションを取ることです。世の中には、ポジションを取ってみないとわからないことが、たくさんあります。わかるためには、とりあえずやってみることが何よりも大切なのです

 

「ポジションを取れ。批評家になるな。フェアに向き合え。手を動かせ。金を稼げ。画一的な基準を持つな。複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ。あらゆることにトキメキながら、あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。明日と明後日で考える基準を変えろ

 

まとめ

 今まで様々な常識に対して何も疑問を抱いていませんでした.それが当たり前だと感じていたからです.

 しかし,この本を通して,今の情勢になっている文化の歴史を知り,疑っていくことが必要だと感じました.なぜなら今の常識は当時の誰かが作った常識だからです.時の流れに伴い,社会の実情は変わっていきますが,常識には変化がありません.そこに疑問を抱けるかどうかが重要です.

 そして,ただの批評家になるのでなく,手を動かし,結果を残してポジションを取ることで世界を変えていくことのできる一歩を踏み出せるようになることを気づかされる内容でした.

 

 自分も壮大なビジョンを描き手を動かしその世界を1人ででも作っていくことができる.自分の人生に落とし込んでみようと思いました.