病院で役に立つ 痛みの伝え方
今回は理学療法士視点による
病院で役に立つ痛みの伝え方についてです.
早速ですが皆さんは,病院に通院したことがありますか?
少なくとも一度は通院をしたことがあると思います.
今回は整形外科で勤務歴のある理学療法士が病院でスムーズな対応をしてもらえる
『痛みの伝え方』を伝授させて頂きます.
痛みの伝え方には大きく3点あります.
それぞれについて順に解説していきましょう.
1つ目
痛みの質について
皆さんの感じている痛みは一体どの様な痛みでしょうか?
・ズキズキする様な痛み
・動くたびにズキッとする痛み
・しびれる様な痛み
・ズーンと重だるい様な痛み
だいたいこんな感じでもいいので,ざっくりとでもいいので痛みの質をうまく伝えられる様になることでスムーズになります.
何故この様な伝え方が重要かと言いますと,
お医者さんやリハビリのスタッフは,皆さんの感じている痛みを完全に理解することはできません.
しかし,治療のためには少しでも痛みの質を理解して適切な治療を行うことを目標としております.
そこで,先ほどの様な伝え方をすることでおおよその痛みの原因を把握することは可能になります.
この様な伝え方ができるかどうかのみでも,治療(改善)にかかるスピードは圧倒的に速くなることは間違いがありません.
※すべてのお医者さんや医療スタッフが皆さんの痛みに共感してくれるとは思わない方がいいです.医療従事者は共感をすることよりも,治療(痛みの改善)を第一に考えてしまうからです.そのために,痛みについて多くのことを伝えたい気持ちは抑えて,痛みの状態をしっかりと伝えて,後はプロに任せる様にしましょう.
2つ目
痛みが起きるタイミングについて
あなたの痛みはどのタイミングでおきますか?
朝起きた時?
動き出した時?
じっとしている時?
長時間歩いた時?
それとも四六時中?
こういった痛みが起きるタイミングによって,医療従事者はある程度の原因を予測することができます.
そして,それに対する対応も常に頭の中にあります.
3つ目
痛みの変動について
あなたの痛みは変動しますか?
1日の中で痛みは変動しますか?
日によって痛みは変わりますか?
痛みがない時はどの様な時ですか?
痛みが強い時はどの様な時ですか?
こういった内容も非常に重要になります.
以上の3点を上手に伝えることで,治療にかかるスピードは特段に早くなります.
治療にかかるスピードが早くなる=痛みが解決するスピードが早くなります
最初にも述べましたが,病院では痛みに共感してもらうことをあまり求めすぎない様にしましょう.
あなたの痛みはあなたにしか分かりません.
例えば,指先を少し切っただけでも死ぬほど痛いと思う方もいるかもしれませんし,全く痛みを感じない方もいます.
そして医療者は,あなたの痛みに共感するのではなく,痛みを解決したいと思っております.
もちろんあなたは痛みを解決したいと思っているとは思いますが,病院に来る方の中で非常に多いのは痛みを理解してほしいという人が大勢いるのが現状です.
つまり,より早く痛みを解決するためには,
あなたの痛みがどういったものなのか?
痛みが起きるタイミングはいつなのか?
痛みは1日の中や日により変化するのか?
などといった,自分の痛みを少しでも自分で理解しておくことが必要なのです.
患者さんの中で,痛いと訴えられる方は大勢おられますが,皆さんご自身の痛みについて明確に理解している人は非常に少ないのです.
私も理学療法士をしており,痛みを共感したいと思うこともありますが,それは現実的に不可能に近いのです.
痛みを理解してもらうよりも,自身の痛みを理解して的確に伝えて痛みを早急に改善することにフォーカスを当てる方が双方にとってメリットがあるのではないでしょうか?
ぜひ今後病院にかかることがありましたら,まずはあなたご自身の痛みについて理解して,医療従事者に伝えてみてください.
今まで以上に治療がスムーズに進むこと間違いないと思います.
以上今回は病院で役に立つ痛みの伝え方についてでした.
最後までお読みいただきありがとうございました.