based of physical therapist

10年目の理学療法士による考えや日頃の気づきなど

病院で話が噛み合わない理由

 

皆さんは病院に行った際に,医療者と話が噛み合わない時はありませんか?

 

 

それには様々な理由があります.

 

 

認識している症状が違う

 

 

自分の症状は自分が一番知っていると思いがちですが,

 

 

実際には自分が思っている症状と異なっていることが多いです.

 

 

自分では,痛みの場所はしっかりと把握しているつもりでも,実際に聞かれると明確に答えられない.

 

 

痛みと痺れの違いがよく分からない状態

 

 

自分では,肩と思っていたが病院で「そこは首だよ」と言われる

 

 

医師と自分で認識の違いがある

 

 

など認識が違う理由はたくさんあります.

 

 

後述するネットによる情報の蔓延が関連しています.

 

 

 

ネットによる情報の蔓延

 

 

昨今ではネットが蔓延しており,自分の症状が気になったら簡単にネットで調べることができます.

 

 

その結果,自分の症状を勘違いしてしまいます.

 

 

ネットに書かれている状態を自分の状態と照らし合わせて,その症状があたかもあるように感じてしまいます.

 

 

また基本的にネットに乗っている症状は誇張されています.

 

 

その情報を信じてしまうと悪い情報ばかりを鵜呑みにしてしまいます.

 

 

例えば,『腰をそらすと痛い』この症状はネットでは脊柱管狭窄症と書かれていた.

 

 

この症状は脊柱管狭窄症だと信じてしまうのです.

 

 

本当は背中の筋肉が少し硬いだけかもしれません.

 

 

このようにネットの情報はあまり信用しない方がいいです.

 

 

信用しない方がいいと言うよりか,ネットにその記事を書いている人はおそらく,様々な情報を統合した結果を書いていると思っています.

 

 

その人がたまたま表現した一部を全体と思い込んでしまうことはあまり良くないです.

 

 

一番いい方法としては,ある程度ネットで調べて知識をつけておく.

 

 

病院に行った時に診察で言われたことを信じる.

 

 

自分の持っている知識と病院で言われたことを掛け合わせて理解する.

 

 

ある程度知識をつけておいて,医療者の言った内容を理解する.

 

 

これがベストだと思います.

 

 

自分のネットで調べた知識のみを信じてしまうと,病院に行った際に話が噛み合わなくなる可能性が非常に高いです.

 

 

何故なら,やはり医療従事者の方が皆さんよりも多くの知識の中から,診断や治療を行うからです.

 

 

続いては,この知識の差についてです.

 

 

医療者との知識の差

 

 

医療者と患者の間にはとてつもなく大きな知識の差があります.

 

 

当然です.

 

 

医療者は医療における専門的な勉強を4年以上行った上に,現場でも常に知識をアップデートしながら働いています.

 

 

その医療者とネットでパッと調べた知識では,話が噛み合うはずがありません.

 

 

また,患者の思う腰と医師の考えている腰には大きな差があることも研究で明らかにされているそうです.

 

 

専門的な言葉で言うと

 

 

解剖学的関節と一般認識されている関節には大きな違いがあるのです.

 

 

これらの理由から,病院で話が噛み合わないことが起きると思います.

 

 

医療者も患者が分かるように言葉を選び,しっかりと伝えるように取り組む義務があります.

 

 

それだけでなく,病院に行く人も医療者の言っていることを受け止め,理解するように努力する必要があります.

 

 

病名や症状は簡単にネットで調べることが可能な時代になりました.

 

 

しかし,今ではそれは正確なものではないのが事実です.

 

 

自分の考えを押すだけでなく,相手の意見も受け入れるように心がけていきましょう.